ぷらざ3・4月号の旅では鳥取砂丘が有名な鳥取市と近隣の町を訪問。その中でも魅力的なお店が立ち並ぶ砂丘周辺で、巳年のパワースポットとして注目の「多鯰ヶ池弁天宮(通称:お種弁天)」をご紹介します。
※2025年2月時点の情報です

お種弁天とはどんなところ?
鳥取といえば、と聞いてすぐ思い浮かべるのは「鳥取砂丘」という方が多いはず。年間100万人もの人々が県内外さらには海外からも訪れる、鳥取を代表する観光地です。
そんな砂丘のすぐ近くに、蛇にまつわる伝説が残る「多鯰ヶ池(たねがいけ)」があり、巳年を迎えた2025年、池のほとりの小さな神社「多鯰ヶ池弁天宮(通称:お種弁天)」が注目を集めています。


宮司さんがいないお種弁天を管理しているのは地元の有志団体。多鯰ヶ池にかつての賑わいを取り戻そうと活動する「浜湯山・多鯰ヶ池活性化委員会」の方々が、神社の環境整備や多鯰ヶ池周辺を盛り上げるイベントの企画などを行っています。
代表の大塚さん曰く、「地元住民の想いが強いせいか、宝くじの高額当選の礼状が複数届いたり、何かとご利益があるようです」とのこと。
活性化委員会の皆さんの活動の甲斐あって、今年のお正月には約1万人もの参拝客が初詣に訪れたそうです。
多鯰ヶ池に伝わる「お種伝説」
むかしむかし、裕福な家で大勢の使用人が働いており、その中に「お種」という女性がいました。いつも夕方に使用人たちが集まって話していると、お種さんが甘い柿を持ってきてくれます。ある日不思議に思った使用人がお種さんの後をつけてみると、なんとお種さんが多鯰ヶ池のほとりで白蛇に変身し、小島にわたって柿をとっていたのです。驚いた使用人は家に戻ってみんなに話しましたが、秘密を知られたお種さんは姿を消し多鯰ヶ池の主となったそうです。
その後、お種さんを哀れんだ老婆が池のほとりに祠を建て、今は「お種の社」としてお種弁天に祀られています。
お参りの仕方
お種弁天には5つの参拝スポットがあり、順にお参りしていきます。
①多鯰ヶ池弁天宮
芸術・学問や水の神様で、財運にもご利益があるとされる弁財天を祀っています。

お参りした後は社の後ろを通ってお隣の奉安殿へ。
②奉安殿(ほうあんでん) ③旧社


④地蔵尊堂
3体のお地蔵さまが並んでいるので、真ん中→左→右の順でお参りを。
地蔵堂を過ぎたあたりでは、お種さんが柿をとっていたという小島が木々の間から見えます。


⑤お種の社
最後はお種さんの御霊が祀られている社を参拝。「お願い事をして社を時計回りに1周」を3回繰り返すと願いが叶うとか…。

「巳の日」にお参りして運気アップ
「巳(み)の日」とは、弁財天の力にあやかった吉日。12日に一度巡ってくるこの日にお参りすると金運が上がるといわれており、参拝客も増えるそうです。さらに60日に一度の「己巳(つちのとみ)の日」はより一層縁起が良い日とされています。

巳の日の午前中は社務所も開いているので、おみくじやお守りなど蛇にちなんだ様々な縁起物がいただけます。
蛇の形をした「白蛇おみくじ」は、穴に刺さって並ぶ様子も写真に撮りたくなるかわいさ。


飾ってある白蛇の抜け殻は、山口県の岩國白蛇神社から贈られたもので、なんと全長2m以上もあります!


地元に愛された巳年のパワースポット・多鯰ヶ池弁天宮は、そのエンタメ性だけでなく、自然に囲まれた心安らぐ環境そのものも魅力の一つです。鳥取に訪れた際はぜひお種弁天に立ち寄って、金運アップの祈願&穏やかな多鯰ヶ池で癒されてくださいね。
お種弁天の情報
【住所】
鳥取市福部町湯山2164-813
【営業時間】
社務所は巳の日の8:30~12:00のみ開設
(2025年は3/1・13・25、4/6・18・30、5/12・24、6/5・17・29、7/11・23、8/4・16・28、9/9・21、10/3・15・27、11/8・20、12/2・14・26)
※己巳の日
【駐車場】
65台
【TEL】
090-3179-9911(浜湯山・多鯰ヶ池活性化委員会 大塚)
【HP】
https://www.tanegaike.com/benten/
ぷらざ3・4月号では、鳥取砂丘や、Totto PURIN・タカハマカフェ・砂の美術館といった周辺施設、さらに足を延ばして若桜駅や浦富海岸なども紹介しています。砂丘とあわせて巡りたい気になるスポットを、ぜひ電子ブックからご覧ください。