夏休みに開放される大人気学習室
夏休みも早中盤!キッズの皆さんは勉強、順調に進んでいますか?親御さんは、日々のお昼ごはん作りに疲れていませんか?
そんな夏休みのご家庭にも嬉しい取り組みが各務原市の和食料理店・げんそうさんの別邸「都わすれ」で8月4日~8日に行われている「夏季開放学習室」。この夏で3回目の開催となります。
都わすれの広い座敷席には机がずらり。小学生~中学生まで、多くの子どもたちが机に向かっています。

このイベントを主催するのは、滋賀大学にて研究会「彦根叢研(そうけん)」を立ち上げた前田倖汰さん。研究会のメンバーをはじめ、岐阜大学の学生さんが勉強の面倒を見てくれるだけでなく、一緒に遊んでくれるのもこの学習教室の魅力。開催期間中にのべ196人、各務原市内外の子どもたちが9:00~16:00の間、ここで過ごす予定です。

「子どもたちが有意義な夏休みを過ごすための場の提供はもちろん、親御さんの時間を作れたらというのも大きな目的の一つです。自分自身が8人兄弟で育ってきたのもあり、少しでも親の負担を減らせたらという想いは昔からありました」と、前田さん。
子どもたちがここにいる間は、親御さんも自分の時間を作ることができる。子どもたちは子どもたちで、勉強を見てもらえる上に他校の子や違う年代の子ともコミュニケーションが生まれる――この学習室はそんなプラスの連鎖が生まれる場所となっています。
兄妹で一緒に参加していた小学5年生の男の子にお話を聞いてみると、「去年来て楽しかったので、今年も参加しました!ここに来ると集中できるし先生が何でも教えてくれるので、今興味があるITの勉強もしています」と、難しそうな本も持参。
また、仲良く並んで勉強していた女の子たちは「今日友達になったよ」と、とっても楽しそうな様子。学校にも塾にもないココだけの魅力を来た瞬間から満喫しているのが印象的でした。

お昼ごはんは無料で提供
さらにこちら、げんそうさんが何年も前から行っている、核家族や共働き家庭、高齢者等の食支援を行う取り組み「ぴんぽん食堂」とも連携しています。
「祖母が主催するぴんぽん食堂と一緒に活動することで、この学習室では毎日日替わりでお昼ごはんを無料提供できるのも大きな特徴です」と、前田さん。
ちなみにこの日のごはんは、カレーコロッケにサラダ、味噌汁、それに釣り人さんからおすそ分けしていただいたという焼き魚。

おいしいだけでなく栄養バランスも◎なメニューに、子どもたちは食べる前から大盛り上がりです。


「トマト嫌い~」と言いながもサラダを完食したり、「味噌汁うめぇ~」と何度もおかわりに行ったり…みんなでワイワイ食べるおいしいごはんは、食も進みますよね。
「ここは学習室にくる子どもさんからぴんぽん食堂の80代のスタッフまで、あらゆる世代が集う交流の場になっているのも良い点かなと思っています。面倒を見てくれている大学生スタッフにとっても普段はできない教える体験をしたり、他大との交流もできる等、メリットがたくさんあるんですよ」
前田さん曰く、この取り組みであらゆる世代・立場の人たちの“社会との接続の場”としても機能させていきたいそう。勉強に来る子や子育て世代の親御さんだけでなく、勉強を教える学生さん、食事を提供するスタッフさんに至るまで――最初に感じたプラスの連鎖は関わる全ての人たちに広がっているということが感じられます。
最終日の8日は夕方に楽しい縁日も企画しているそう。忘れられない夏休みの思い出になりそうです。