飛騨市ファンクラブバスツアー第9弾「飛騨市長と巡る!秋の神岡散策ツアー」

10月13日(月・祝)、第9弾飛騨市バスツアーが開催されました。ぷらざコラボのツアーは昨年の6月以来ということもあり、9・10月号設置と同時にあっという間に満席に。いつも入念にチェックしていただきありがとうございます。

今回のツアーの舞台は飛騨市北部、そして岐阜県の最北端に位置する神岡町。江馬氏の繁栄、鉱山町としての発展の歴史に加え、現在は宇宙物理学の分野でも注目されている、非常に面白いエリアなんです。

行きのバスの中では、恒例のクイズ大会に加えてDVDでカミオカンデについてしっかり予習。

カミオカンデは簡単に言うと、ニュートリノなどの観測により素粒子・宇宙の謎の解明を目指す実験装置(←と書きながらよく分かっていないw)。でもここでの実験がノーベル物理学賞を2度も受賞している――と聞けば、そのすごさを感じられるのではないでしょうか。

「神岡振興事務所」磯崎新建築の魅力に浸る

古川を通り過ぎ、山道を越えたらいよいよ神岡。最初の目的地「神岡振興事務所」では、都竹市長と飛騨市の皆さんが盛大にお出迎えしてくださいました。

神岡振興事務所は、世界的な建築家である磯崎新(いそざきあらた)氏による設計。昭和53年に完成した建物は、時代を感じさせない近未来的な造りとこの時代らしい壮麗さ、どちらも感じられます。

特に注目なのが、この大理石の議場。

実際に席に座ってみると、贅を尽くした造りをより実感できます。なんと足元には暖房器具が!

屋上から眺める神岡の町の景色も素敵でした。

川と山々、そしてレトロな町並みのコラボ、いいですね。

「カミオカラボ」でニュートリノを学ぶ

続いて訪れた道の駅「スカイドーム・神岡」。ここに併設する「飛騨宇宙科学館 カミオカラボ」は、ニュートリノについて学べる施設です。カミオカンデにスーパーカミオカンデ、そして現在、この2つを超える「ハイパーカミオカンデ」も建設中とあって、宇宙物理研究の町としてさらなる発展を遂げている神岡。こうした研究施設には足を踏み入れることはできませんが、カミオカラボではここでどんな研究を行っているのかを体験展示や遊びを通して分かりやすく学ぶことができます。

この光センサーの模型は、イチオシの映えスポット。

ニュートリノ研究って、日常とかけ離れていてものすごく難しいのですが、施設の方の分かりやすい説明や楽しいゲームのおかげで、ちょっと分かったような気になれました。

ランチは江馬氏のおもてなし料理

お楽しみのお昼ごはんは、今回も大変素敵な趣向。「スカイドーム・神岡」の宴会場にて江馬氏のおもてなし料理「江馬室町饗応膳」をお弁当形式でいただきました。

お料理に舌鼓を打ちながらお聞きした「ひだ小僧」の酒井料理長と都竹市長のお話も、非常に興味深いもの。これらのお料理は学芸員さんの文献調査を元に再現されたそうで、皆さん初めて目にする御馳走に興味津々です。

鮎の塩焼きに、宇治丸と呼ばれる鰻の甘露煮、酢味噌で食べる鱸の洗い…等々、どれもこれも、さぞ贅沢なおもてなしだったんだろうなというお料理ばかり。おいしい栗ごはんはおかわり自由の太っ腹!箸がどんどん進みました。

こちらはなんと熊汁。おそるおそる口をつけてみると、初めて食べる味で、独特の風味がちょっとクセになりそうです。

さらにディープに神岡堪能!コース別ツアー

毎回人気のコース別体験、各コース神岡の町歩きガイドさんによる散策を堪能しました。

コースのラインナップはコチラ
A 殿様コース…江馬氏ゆかりの施設を巡る王道コース
B 花街コース…かつての遊郭等、昭和レトロなスポットへ
C もぐもぐコース…笹巻羊羹等、神岡グルメを食べ歩き

私たちは、Aの「殿様コース」に参加。室町幕府直属の地方豪族・江馬氏が治めた神岡は、古川とはまた違う歴史と文化が育まれてきた場所。最初に訪れた「江馬氏館跡庭園」は、国名勝にも指定される貴重なものです。

庭園と庭園を鑑賞するための会所等が復元されており、風雅な時間を過ごせるのもこちらの魅力。以前は田んぼだったというこの場所、発掘調査でこの庭園が出てきたということで、ロマンを感じます。

こちらでは、お庭を眺めながら飛騨名物・天ぷらまんじゅうを食べて一休み。

この天ぷらまんじゅうは、お祭りや正月のごっつぉ(御馳走)として親しまれる縁起物だそうで、おまんじゅうもおめでたい紅白。カリっとした天ぷらの食感がありつつも、意外とあっさりしていて美味でした。

どんどん歩いて、お次は神岡城へ。

町のあちこちから見える天守は、昭和45年に神岡鉱業創業100年の記念に造られた模擬天守。元は江馬氏の本城・高原諏訪城の支城で、金森氏が飛騨を統治した時代には、出城として活用されていたそうです。

ここからの眺めも最高!双眼鏡を覗くと、町を見守る巨大な立ち達磨も見えますよ。

コース別散策を終えて、再び全員合流。BチームとCチームもホクホク顔で戻っていらっしゃって、皆さんとっても満足そう。それぞれプライスレスな時間を過ごせました。神岡にちなんだお土産もたくさんいただき、お買い物もめいっぱいして岐阜市への帰路に。楽しい思い出に溢れた秋の遠足になりました。

ディープな魅力満載の神岡。中世の歩みも近代史も興味深いものが多く、今はなんといってもハイパーカミオカンデの完成が待ち遠しい!また次回、この地を訪れるのがより一層楽しみです。

飛騨市の皆様、都竹市長、今回の旅をご一緒くださった皆様、ありがとうございました。

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