ぷらざ5・6月号「ゆっくり楽しむお茶の時間」でご紹介した岐阜市の紅茶専門店くらぜんは、紅茶だけでなく手作りのキッシュやケーキ・パンも人気のお店。こちらの記事では誌面に載せきれなかった魅力をさらに深堀りします。ぜひ5・6月号とあわせてご覧ください。
ホッとするお洒落な空間
西洋風庭園のアーチをくぐってお店に入ります。明るい店内にはカウンターに並んだお茶の缶にハンドメイド作品コーナー、たくさんの本にピアノ、壁に飾られた写真…と、色々なものが心地良く並ぶ安らぎの空間です。
1人でお店を切り盛りする店主さんが「趣味の延長みたいなものだから、好きなものがたくさんあるの!」と語るだけあって、どれも思い入れのある品ばかり。
販売されているハンドメイド作品の一部は店主の妹さんが制作しており、「若手アーティストを応援したい」という気持ちから壁には月替わりで絵画や写真といった作品も展示しているんです。紅茶を片手に芸術鑑賞…想像するだけで贅沢な気分になってきますね♡
奥にはピアノも置かれており、トイピアノの演奏で有名なウーーノさんをお招きしてコンサートを開くこともあるそうですよ。
盛りだくさんのセットメニュー
紅茶は約30種類から選ぶことができ、アールグレイやダージリンといった有名どころはもちろん、和紅茶や台湾紅茶、アフリカやジャワ島など世界中の茶葉が取り揃えられています。
「風土や育てる人、土壌、発酵の仕方、淹れ方によって味も色も変わるのが紅茶の醍醐味。同じ茶園でも毎年風味が変わるから、インドやスリランカの産地で直接購入しているお茶屋さんの葉を仕入れているんですよ」と、熱く語る店主さんの姿からは紅茶への愛が溢れていました。
紅茶専門店ではありますが、ケーキやパンといったお茶請けにもこだわり満載。イチオシのくらぜん紅茶セットとキッシュセットは、どちらもキッシュやパン、ケーキに加えて果物やヨーグルトが付いた盛りだくさんの内容となっています。
モーニングにもぴったりなボリューム感のあるセットがSNSで話題となり、MAG!C☆PRINCEの永田薫さんが来店されたことも!
「自分で作れるものは自分で作る」を信条に日替わりのパンやキッシュ・お菓子類は全て手作り。さらに市場で仕入れた季節の食材や畑で店主さん自ら育てた野菜を使うこともあるそうです。
朝早くから仕込みをして、お店を開き、終わったら畑仕事…とてもパワフルな店主さんが手がけるキッシュセットをさっそく注文。この日は菜の花とベーコンのキッシュに桜のシフォンケーキで、丁寧な仕事ぶりが伝わる素材を活かした優しい味わいが口いっぱいに広がりました。甘さ控えめでさっぱりした紅茶とも相性抜群です。
ちなみに、店主さん曰く「キッシュやスコーンのような焼き菓子は手で食べてみて。フォークを使うとこぼれやすいし、生地が潰れちゃうから」とのこと。そう聞いて「本当に手づかみでいいのかしら?」と思いながらも手を使ってパクリ。
なんと、フォークでいただこうとしてボロボロこぼれていたのが、ウソのように食べやすい…!今度からキッシュは手でいただこうと心に決めた瞬間でした。
約20年愛され続けるお店の由来
学生の時から紅茶が好きだったという店主さん。「これからの人生をもっと楽しみたい!」という思いからお家のリフォームをきっかけにお店を開きました。開店に向けて尾張旭市にある紅茶専門店に通い、茶葉の種類や特徴、淹れ方、歴史などを勉強。その努力が実り、日本紅茶協会の審査を経て認定される「おいしい紅茶の店」にも選ばれました。
この認定は数年に一度アンケート調査の後に協会の審査員による覆面審査を受ける必要があるといいます。長年にわたって選ばれ続けただけあって、紅茶の味は折り紙つきです。
さて、少し気になるのがこの「くらぜん」というお店の名前。その由来を聞いてみると、この辺りに市場があった頃にご主人のお父さんが営んでいた青果店の名前から取ったのだと教えてくれました。お店の名前と共に思い出が受け継がれていくようで、ロマンを感じられますね♪
ゆっくり紅茶やお茶菓子を味わうもよし、ワイワイお話するのもよしの「くらぜん」。リラックスしたい日には、ここでティータイムを過ごしてみてはいかがでしょうか?
紅茶専門店 くらぜん
【住所】岐阜市元町4-17
【営業時間】9:00~14:00
【定休日】日曜、月曜、火曜
【駐車場】4台
【問合せ】058-262-1039
【Instagram】@kurazen.tea