「柳ケ瀬日常ニナーレ」で癒しのまちさんぽへ

皆さんは「柳ケ瀬日常ニナーレ」をご存じですか?これは、柳ケ瀬商店街とその周辺をステージに、まちの魅力を題材にした体験プログラムの中から興味のあるものを選んで参加できるイベントです。

毎年秋に行われ、約2カ月の間様々な切り口の魅力的なイベントが実施されていますが、今回お邪魔したのは「まちやど女将と時の鐘から老舗和菓子屋をめぐるまちさんぽ」というプログラム。タイトルからして、そそられる要素が満載です♡

このプログラムを主催する山本舞さんは、今年オープンした一棟貸しの宿「まちやど金木犀」の女将さん。本業は訪問美容師さんだそうですが、ここ岐阜町(=金華山西側麓の界隈)に惚れ込み、このまちをもっと楽しんでほしいという想いからお宿を始めたそうです。すごい行動力!そして素敵な動機ですよね。

「時の鐘」に会いにプチハイキング

舞さんが岐阜町を好きになった理由の一つが、「鐘の音が聞こえるまち」であること。プログラムの最初はまちやどのルーツともいえるその鐘――権現山にある「時の鐘」を目指すところから始まります。

伊奈波神社から山の中へ出発。

こんなところに登山道があるんだ~というのも新鮮な発見ですね。

山歩きは、子どもの頃からこの山を庭にして遊んでいたという界隈のスペシャリスト・金森さんが案内してくださいました。山道でもフットワークが軽い!

植物を見たり、木の上の可愛いリスに歓声を上げたり、町並みを見下ろしたり…なだらかな山道歩きは、様々な発見があって楽しいです。

「時の鐘」に到着!

130年近く前からあるという時の鐘は、濃尾地震や日清戦争の慰霊のために造られたものだそう。時を経た今、平和な現在の岐阜を見下ろす存在となっているのは感慨深いものがあります。

ここでまったりお茶休憩した後は、別ルートで下山。

普段なかなか気づかない細い道や路地を通るのも、まち歩きの醍醐味です。

とっておきの和菓子と共にまちやどへ

次の目的地「松花堂」は、伊奈波神社の参道にある老舗の和菓子屋さん。ここで各自好きな季節の和菓子を選ばせていただきました。

どのお菓子も魅力的で美しくて、あれこれ迷うひとときすらも心華やぎます。

実はこの時、もう一つ松花堂さんの和菓子が用意されていたのですが、お披露目は後ほど。

途中、「長崎屋本店」さんにも立ち寄って、銘菓「味噌松風」と「松風」を購入。こんな風に和菓子の名店を歩いてハシゴできちゃうのも岐阜町ならでは。プライスレスな体験です。

最終目的地は舞さんが営む「まちやど金木犀」。

昭和9年築の古民家をリノベーションしたという建物は、往時の趣を大切にしながら改装されていて、古民家LOVERとしてはテンション上げずにはいられません。

先ほどの「松花堂」さんと「長崎屋本店」さんのお菓子と共に、お待ちかねのティータイム♪

ここで登場したのが、先ほどちらりとふれた松花堂さんのもう一つのお菓子です。

なんとこちらのお菓子、このまちやどにちなみ“金木犀”をイメージして、松花堂さんがイベントのために作ってくださったものだとか。そんな粋で綺麗な和菓子をみんなであれこれ話しながら食べる時間、幸せ満ちるひとときでした。

松花堂さんの「金木犀」(左)と「照り葉」(右)。
パリパリの「松風」と卵を使わないカステラのような「味噌松風」どちらも美味です。

その後も2階のお部屋で歩き疲れた足をマッサージしていただいたり(びっくりするくらい気持ちよかった)、金森さんが採集した銀杏を炒ってふるまっていただいたり…と、ゆったり癒しの時間を過ごしました。もうこれ、控えめに言って贅沢すぎる!このまちだからこそ叶う日常の中にある幸せを、存分に堪能しました。

「まちやどでの滞在やここで行うイベントを通してこのまちを面白いと思ってもらいたい」と、舞さん。実際、「お正月にもまた和菓子を買いに行こうかな」とか「今度はあのお店に行ってみたいな」等、また訪れたくなる理由がたくさんできて、まだまだディープな岐阜町の魅力に、どっぷりはまりそうな予感です。今度は金木犀に泊まって、夜の岐阜町を巡ったり、早朝の参拝もしてみたいなぁ。

素敵な時間をご一緒くださった皆さん、ありがとうございました。

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