大河ドラマ「光る君へ」の主人公・紫式部ゆかりの地、京都府宇治市。源氏物語の舞台の一つである宇治で、作品の世界観を味わうことができる源氏物語スポットをご紹介します。
ぷらざ3・4月号では宇治市の観光スポットなどをたっぷりご紹介しているので、こちらもぜひチェックしてください。
源氏物語と宇治の関係
今から千年以上前、紫式部が平安時代半ばに書いた世界最古の長編小説「源氏物語」。全54帖のうち最後の10帖「橋姫」~「夢の浮橋」には光源氏の息子・薫と孫・匂宮の2人の貴公子と、大君・中君・浮舟という3人の姫君が織り成す悲恋が描かれています。主な舞台が宇治であることからこの最後の10帖は宇治十帖と呼ばれ、宇治市内には源氏物語に関するスポットがたくさんあるんです。
宇治市源氏物語ミュージアム
まず訪れたいのが、「宇治市源氏物語ミュージアム」。実物大の展示や映像で源氏物語と平安文化に親しめる博物館です。
華やかな平安文化を象徴する牛車の展示や、源氏物語のあらすじをぎゅっとまとめた映像などが楽しめます。
ぜひ体験してほしいのが、この「垣間見」ブース。明かりの具合によって男性が女性の様子を覗き見てしまうという、平安時代の出会いのきっかけの一つで、源氏物語にも登場します。穴から覗いてみると光による見え方の違いがよく分かり、物語への理解が深まること間違いなしです。
宇治十帖がテーマの空間では、実物大のセットと映像で名シーンを分かりやすく再現。幻想的な光の演出も相まって、物語に迷い込んだかのような没入感が味わえます。
作品の世界にどっぷり浸かった後は、物語の中の宇治や香りの文化などの紹介コーナーへ。ここでは源氏物語の巻名が付けられた香合わせの遊び「源氏香」も体験できます。
源氏香とは5つの香りをかいで、その組み合わせを当てるというもの。これだ!と思う源氏香のスタンプをパンフレットに押したら、最後に受付で答えを確認できます。組み合わせは毎日変わるので何度来ても楽しめるのも嬉しいところですね。
バラエティに富んだ展示を楽しんだ後は、ミュージアム内のカフェ「雲上茶寮」へ。美しい庭園を眺めながら日本茶やスイーツなどがいただけます。
季節ごとに変わる「庭園パフェ」は平安時代の庭園をイメージしたという、食べるのがもったいないくらい芸術的なスイーツ。
アイスの抹茶ラテは雲の形がかわいいグラスにミルクだけが入った状態で提供されるので、自分で抹茶を注いで好みの濃さにしたり、そのグラデーションを楽しむのも素敵なひとときです。
さらにオリジナルの焼き菓子やミュージアムグッズの販売もあり、おみやげ選びにもピッタリ。タイミングが良ければ京都の作家さんの器も並びます。
この他にもオリジナルアニメの上映や、源氏物語に関する本がたくさん揃った図書室など、作品にまつわる楽しい展示や企画が目白押し。源氏物語ファンの方にも、実は詳しく知らない…という方にもおすすめです。
宇治市源氏物語ミュージアム
【住所】
京都府宇治市宇治東内45-26
【営業時間】
9:00~17:00(最終入館は16:30、雲上茶寮は16:30LO)
【入館料(有料展示ゾーン)】
大人600円、小中学生300円(雲上茶寮は無料)
【定休日】
月曜(祝日の場合は翌日)
【駐車場】
あり
【問合せ】
0774-39-9300(ミュージアム)
0774-34-0466(雲上茶寮)
【HP】
https://www.city.uji.kyoto.jp/site/genji/ (ミュージアム)
https://www.unjosaryo.com/ (雲上茶寮)
宇治十帖モニュメント
こちらは宇治川に架かる朝霧橋のそばに建つ「宇治十帖モニュメント」。宇治十帖のヒロイン・浮舟と匂宮が小舟で宇治川に漕ぎ出す場面がモチーフになっています。
宇治十帖古跡
市内10カ所には宇治十帖ゆかりの古跡が点在。その帖のあらすじも一緒に建っているので、ストーリーを辿りながら巡ることができます。
おまけ情報ですが、ある古跡の近くには「ヒカルゲンジ」という品種のツバキまで植えられていました。こういうちょっとした遊び心は見つけると静かにテンションが上がりますね。
「光る君へ」大河ドラマ展
宇治茶や宇治について学べて観光情報までゲットできる「お茶と宇治のまち交流館 茶づな」にて、3月11日から大河ドラマ展を開催。大河ドラマ「光る君へ」の世界観や、藤原氏が築いた平安時代の宇治の歴史文化を感じられる展示が楽しめます。
光る君へ 宇治 大河ドラマ展
~都のたつみ 道長が築いたまち~
【期間】3月11日(月)~2025年1月13日(祝)
【場所】お茶と宇治のまち交流館 茶づな(宇治市菟道丸山203-1)
【時間】9:00~17:00(最終入場は16:30)
【入場料】大人500円、小中学生250円
【休館日】なし
【問合せ】075-353-0870
大河ドラマ「光る君へ」で“源氏物語熱”が高まる今、物語の舞台の一つ京都宇治へゆかりの地めぐりに出かけてみませんか?
宇治にはこのほかにも、言わずと知れた世界遺産「平等院」や話題のニュースポット「中宇治yorin」など、源氏物語以外のスポットも充実。ぷらざ3・4月号の誌面では8ページにわたって宇治の旅をご紹介していますのでぜひあわせてご覧ください。