【3・4月号】あれから10年 ―大震災の教訓―

地震の恐しさ

2011年3月11日に発生した「東日本大震災」から、本日10年の節目を迎えます。
あの日の震源地は、日本の三陸沖の深さ約24km。遠く離れた岐阜も揺れを感じ、震度3を観測しましたが、宮城県北部では最大震度7、そのほか宮城県、福島県、茨城県、栃木県などでは震度6強を観測しました。

「震度6強」で感じる揺れやで想定される被害とは…
 ・立つことが困難で這わないと動けず、大人も飛ばされることがある。
 ・固定していない家具のほとんどが移動したり転倒する。
 ・大きな地割れが生じたり、大規模な地滑りなどが発生する。

このような被害に加え、巨大津波が各地を襲った東日本大震災。
1万5千人以上の命を奪った大災害を教訓に、私たちは 自分の命は自分で守る ことを考え、備えなければいけません。

そこで、頭に入れておきたいのが『地震直後の5分間行動マニュアル』。「地震だっ!」と思って慌てて外に飛び出すのはキケン‼落ち着いて“状況を判断”し“的確な行動”をとれるかどうかが、生死を左右すると言えます。

地震直後の5分間行動マニュアル

【地震発生時】
⚠頭を保護する
転落物・落下物から素早く離れ、丈夫な机の下にもぐること。
付近に机がない場合は、体を丸めて手で頭を守る「ダンゴムシ」のポーズをとる。

⚠火元を確認
使用中の火はすぐに消す。
少し離れているなど、難しい場合は身の安全確保が最優先!
たとえ出火しても、無理して接近すると火傷を負う可能性もあるため、
消火は揺れがおさまってからでも。

【1~2分後】
■揺れがおさまったと思ったら、落ち着いて行動を開始!
⚠出口を確保
玄関の扉や窓を開けて逃げ道を確保する。
マンションなどの集合住宅ではエレベーターではなく非常階段を使うこと。
ベビーカーの使用も控えて。

⚠火の始末
出火しているなら、天井に燃え移る前に消火器で初期消火を行う。
避難の必要がある場合は、ガスの元栓を閉めるのを忘れないこと。

⚠状況を確認
家族など一緒にいる人の安否を確認し、ケガをしていたら応急処置をする。
万一下敷きになっている人がいれば、大声で近所の人に助けを求める。

【3~4分後】
■余震に注意しながら、屋外へ出る準備を!
⚠靴を履く
ガラスなどの割れ物が室内に散乱している場合は、動き回る前に厚底のスリッパや靴を履くこと。

⚠ブレーカーを落とす
停電が復旧した後に起こる通電火災を防ぐため、ブレーカーをOFFにする。
電化製品のプラグをコンセントから抜いておくとさらに 安心。

【地震発生5分】
■安全な場所へ避難しつつ、地域とも連携を!
⚠ケガ人の救助・消火活動
救助の要請が難しい場合は、近所の人たちと協力し合って、余震や火事などの二次災害に対処すること。

⚠正しい情報を入手
災害時はデマや根拠のない噂が拡散されやすいもの。
すぐに行動につなげず、まずはラジオや行政のサイトなどを確認して。

これらは、「命を守る」ためのアクション。
生き延びることができたら、次に「命をつなぐ」ことを考えなければいけません。

そこで大切なのが、日頃からの備え

 ☑家族がバラバラだった場合の連絡手段は?
 ☑避難場所や避難ルートは共有できている?
 ☑非常持出袋の中身を定期的に確認している?
 ☑避難所生活を想定した準備はできている?
 ☑在宅避難が可能な場合、最低3日は自給自足でしのげそう?
 ☑乳幼児・高齢者・ペットがいる家庭ならではの必需品は備蓄してある?


家族構成や環境など、それぞれの家庭に合った備えができているか、この機会に改めて考えてみませんか?


ぷらざ3・4月合併号では、“もしも”に備える防災知識 をご紹介。
また、子育て真っ最中のママスタッフが防災対策をざっくばらんに交流した「防災座談会」もあわせて掲載しています。

2019年9月号の巻頭特集記事には、『非常持出品』や『日常備蓄品』のリストも掲載。
併せてチェックしてみて下さい。

もう二度と同じ悲しみを繰り返さないように――。
1人1人が防災への意識を高めましょう。

 

この記事を書いた人