ぴんぽん食堂の輪、広がっています!

SDGsを見据えた“食”での地域活動

これまで何度かぷらざ本誌でも紹介してきた「ぴんぽん食堂」。各務原市の和食店「げんそう」さんが一昨年から取り組んでいる、SDGsに基づく活動です。国連サミットで採択されたSDGs(持続可能な経済・社会・環境づくりのための開発目標)は、世界一丸となったグローバルな活動指針として近年定着しつつありますが、ぴんぽん食堂が目指しているのは、核家族化と共働き家庭の増加によるお子さんや高齢者の方々の食事の不安を解消すること。この目標を掲げて1食100円で、公民館等で食事を提供してきましたが、コロナ禍にある現在は、店頭や公共施設の前等でお弁当の提供を行っています。

4月23日(金)の開催場所は、各務原市内にある手力雄神社さんでした。住職さんのご厚意とバックアップで、境内にてお弁当を販売。この日は夕方のみの1回開催でしたが、学校帰りの子どもたちをはじめ、大勢の人たちがお弁当を買いに訪れていました。

お弁当を買う前に、まずはお参りするのが手力雄神社さんでのマナーです。

販売を行っているのは、ボランティアのスタッフさん。皆さんで食材を持ち寄り、調理はげんそうさんで行っています。毎回そのときにある食材を使って献立を考えているそうですよ。

この日のお弁当はこんな感じ。

鶏の唐揚げに副菜、スパゲッティー、デザートの果物までついて、とっても美味しそう♡(というか、実際とても美味しかったです(#^.^#))ちなみにごはんに添えられたお漬物はボランティアさんの自家製。こうした作り手の愛情が感じられるメニューも嬉しいですよね。

お弁当を頬張れば、自然と笑顔に♪

新型コロナウイルスの影響で、昨年は一時中止していたぴんぽん食堂でしたが、「今の時期だからこそ必要な取り組みなのでは」と現在のお弁当形式で活動を再開。こうやって子どもたちが楽しみにやってくる様子を見ると、ぴんぽん食堂が地域の「和」を育くむ「輪」の中心にあることがよく分かります。

コロナ禍の先の、理想的な地域の在り方

今後は、以前のように再び「食堂」の形に戻して活動を継続すること、さらにはこうした活動の場を各務原市内でもっと広めていくことが、げんそうさんの目標。

「食堂形式のときは、お子さんからお年寄りまで3世代交流の場にもなっていました。ぴんぽん食堂を通して人と人とのコミュニケーションの場が育まれていくと嬉しいですね」

と、ボランティアスタッフさんも話します。

公民館にて、食堂形式で行っていた頃の様子。

大人気だったカレーライス。温かい食事が提供できるのも食堂形式ならでは。

食堂としての活動が再開できるようになったら手力雄神社さんの建物を開放して、飲食スペースにする話も持ち上がっているとか。こうして地域を巻き込んだ連携が生まれているのも、頼もしい限りです。

「おうちの畑で大量に採れて消費しきれない野菜等も、ここで有効活用していただければ、私たちもとても助かります! よろしければぜひお持ちよりください」

とのことなので、ぴんぽん食堂に賛同する方は“協力する側”として活動を支援するのも◎。開催してほしい場所等の要望も受け付けているそうなので、気になる方はぜひ連絡してみてください。今後のぴんぽん食堂の開催日時は、ぷらざ公式TwitterInstagramのハイライトでもお知らせする予定なので、ぜひフォロー&チェックしてくださいね。

継続的な地域ぐるみの活動として、今後も残していきたい地域交流の場として――。理想的な社会の在り方が、この取り組みから生まれています。

ぴんぽん食堂

所/各務原市内
¥/1食100円
問/TEL.058-382-4058(げんそう)

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