【ぷらざ1・2月号】「郡上かるた」がスゴイ!

もう2週間以上が経ってしまいましたが…お正月はどんなことをしてお過ごしでしたか?
初詣に行ったりおせち料理やお餅を食べたり、お年玉をあげたりと、日本らしい伝統行事や風習で新年をお祝いした人も多いことでしょう。

我が家は、お正月遊びの1つ「かるた」に興じていました!ひらがなを覚えたての息子(5歳)も参加できるとあってまったりプレイ。
「わぁ!お父さんに勝った♡」「負けたーっ!悔しい!もう1回やるよ!」
と、きょうだいが叫び合いながら何度も繰り返し遊びました。

凧揚げやすごろくなど昔から伝わる正月遊びは色々ありますが、その1つ「かるた」は、園児から高齢のおじいちゃんおばあちゃんまで世代を超えて一緒に楽しめる室内遊戯です。

郷土かるたの歴史

かるたのルーツは、16世紀に来航したポルトガル船が伝えた「carta(カルタ)」。card=カードを意味するカルタが日本の伝統的な遊び「貝覆い」と結びつき、現在のような札の形に。
江戸時代には、庶民がひらがなやことわざを遊びながら覚えられる教材として普及しました。

その後も様々なカタチで発展し、戦後間もない頃には、特定地域の歴史や文化、人物などを詠んだ「郷土かるた」が誕生しました。それが、昭和22年に発行された群馬県の上毛(じょうもう)かるたです。
当時、GHQの指令により地理・歴史の教育は停止。「将来を担う子どもたちに故郷の歴史や文化を伝えたい」という想いが募った地元の浦野匡彦氏が、教科書に代わって学べるようなかるたを構想し、「上毛かるた」を制作しました。
翌年から始まった「上毛かるた競技県大会」は現在でも毎年2月に開催されており、今や冬の風物詩。群馬県民は小さい頃から慣れ親しみ、誰もがすべての札を暗唱できるほどというのですから驚きです。

このキング・オブ・郷土かるたとも言える「上毛かるた」のようなものを…!と今から12年ほど前に作られたのが、郡上市の郡上かるたです。

「郡上かるた」ってどんなカルタ?

「郡上かるた」が誕生したのは2011年。制作の経緯や秘話などは、本誌「ぷらざ1・2月号」でもご紹介した通りです。
ここでは、読み札「あ」から「わ」から、本誌に掲載できなかったものをいくつか披露します。

難を転じる 郡上南天 …八幡町
郡上市八幡町は郡上南天栽培の中心地で、生産と出荷は日本一。12月の「南天まつり」で飾られる南天玉は縁起物として人気があります。

とびこみ挑戦 吉田川 …八幡町
「日本の音風景100選」にも選ばれた川遊び。岩場、学校橋、新橋…飛び込むスポットの難易度が上がることで、子どもたちの成長が感じられます。

戦後の開拓 ひるがの高原 …高鷲町
1940年に原野の開拓が始まり、終戦後は戦地から引き揚げてきた人々によって切り拓かれた蛭ヶ野。先人たちの努力のおかげで農業も盛んに。

長寿を誇る 和良の里 …和良町
2000年の「全国市町村別平均寿命ランキング」において、男性80.6歳を誇った和良村(当時)。今も町ぐるみで、健康なくらしづくりを推進しています。

石徹白大杉 一八〇〇年 …白鳥町
白山登山道の登り口にある、高さ25m、周囲13mほどの巨木。樹齢はおよそ1800年といわれ、国の特別天然記念物に指定されています。

和歌で還った篠脇城 …大和町
古今伝授の祖・東常縁(とうのつねより)は、応仁の乱のときに歌人・斎藤妙椿に和歌を送ったことがきっかけで、城と領地を奪還できたという逸話が。

火種絶やさず 七百年 …明宝町
千葉孫兵衛さん宅のいろり火の火種は、1221年に火打石でつけられた火。以来燃え続け、現在は磨墨の里公園内の「磨墨庵」のいろりにも分火されています。

円空さんの 鑿の跡 …美並町
円空さんは美並の粥川寺で出家し、修行中も美並と全国を何度も往来。町内には158体の仏像のほか、修行の言い伝えが多く残っています。

などなど、郡上市内の7町すべての要素が盛り込まれた読み札44枚。これらは、公募で募集したものです。
各地域の歴史や文化、人物、自然などがわずか12文字程度で魅力的に表現され、札裏にはミニ解説も添えられています。

そして、絵札を手掛けたのは八幡町在住・水野政雄さん。「郡上おどり」のポスターの原画を毎年描かれるなど、郷土芸術家としてご活躍中です。

こうして、郡上かるたプロジェクト始動から約2年後、ついに完成!
新入学児童へのお祝いに贈呈されたりお土産用に一般販売されています。

郡上かるた大会を開催

昨年12月3日、大和町のやまと総合センターにて「第9回郡上かるた大会」が開催され、300名が参戦しました。
大会には小学校低学年・高学年・一般の部があり、1チームは3名で編成。年々盛り上がっており、第8回大会では出場者が198チーム総勢600名を記録するなど、スケールの大きな大会になってきています。

リーグ戦に勝ち抜いたチームだけが決勝トーナメントに駒を進められる――熱戦が繰り広げられる大会には、実に細かいルール設定も!
たとえば、競技の進め方では…
 ●絵札は、両チームが各22枚を横2段で並べる
 ●おてつきをした際は、取った札から1枚を相手チームに渡す

 ●審判が『同時』と判断した場合は、その絵札を戻して後からやり直す
 ●最後から2枚目の札を取った方が残り1枚ももらえる

など。

1枚が勝敗を分ける勝負を勝ち進むため、子どもたちは放課後や自宅で練習を重ねているそうです。本番はハチマキを頭に巻いた気合満々のママさんチームもいらっしゃるのだとか!

出場者はもちろん、審判たちも真剣そのもの…!
上位入賞チームには賞状や副賞が贈られます。

副読本がまちの“ガイドブック”にも!

2013年には副読本「ふるさとに学ぶ」が発行されました。こちらは、かるたの読み札で詠まれている内容を写真や図版などを用いてさらに掘り下げたもの。

日本一の 郡上の鮎
この札について詳しく解説するために、これまでの受賞歴や漁法「郡上釣り」について、また源流部の森育成事業などが盛り込まれています。
小学5年生には配布されるとのことで、よく見ると児童が読みやすいようにふりがな付き。
さらに、観光客がガイドブックとして活用できるように施設で販売もされています。

〈価格〉
 かるた…800円、副読本…500円
〈販売場所〉
 郡上市総合文化センター、各地域振興事務所、道の駅古今伝授の里やまと、古今伝授の里フィールドミュージアムなど

他にも、ケーブルテレビの番組企画やチャレンジラリー「かるチャレ」の実施など、とにかく『オール郡上』での取り組みが素晴らしく、「郡上かるたがこんなに市民に浸透しているなんて!」と驚かされました(詳しくは本誌でご紹介)。

かるたで楽しく学ぼう!

親から子へ、子から孫へと伝えられていく伝統遊び・かるた。遊びを通じてふるさとの再発見ができる郷土かるたは、ごく自然に郷土に対する愛着や誇りを育みます。
各地で作られている郷土かるたが、地域の宝として世代を超えても未来へ受け継がれていくといいなぁ…と願ってやみません。

\ぷらざNEWS/

ここでお知らせです!
実は、ぷらざ編集室でもかるた制作を進めているところ!!
読者の皆さまからお寄せいただいたネタも大いに参考にしております( *´艸`)

リリースは今春を予定しています♪
続報をお待ちくださいね♡♡♡

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