【9・10月号】「9月は防災月間(中編)」 ~おうちde防災キャンプ《非常食編》~

『9月は防災月間』とあって、店頭やテレビ番組などで防災情報を見聞きする機会が多いかと思います。ちょっとアンテナを張っている今こそ、防災意識を高めるときです!

前編では揃えるべき防災アイテムについて触れましたが、中編・後編ではアイテムを活かす実践の様子も披露。
ぷらざ9・10月号にも掲載しきれなかった情報もありますので、ぜひ参考にしてください。

おうちde防災キャンプ

コロナ禍生活において一気に加速した「キャンプブーム」。我が家(ぷらざスタッフK)もその頃キャンプに手を出し、テントや寝袋といったキャンプ用品を揃えました。夏には家族で川や高原へと繰り出し、火や燃料で料理をしたりテントで寝たりと“プチ不便”を満喫しています。
そんなレジャー感満載のキャンプ経験は、防災にも効果的。電気やガスなどのライフラインが途絶えたとしても、アウトドアアイテムの使い方を知っていると、もしもの時に役立つんです!

地震や洪水で被災しても、建物が無事であれば自宅に留まる『在宅避難』が基本。そうなったことを想定し、一度「おうちde防災キャンプ」をやってみましょう

おうちのリビングや子ども部屋など、家族みんなが過ごせて家具の倒壊の危険がない空間にテントを建てます。とはいえ、屋内なのでペグを使うわけにはいかず…家の中での訓練では、自立するワンタッチテントなどがラクチンです。

非常食を試食してみる


非常食の最大のメリットといえば、消費期限が3~5年と長期保存が利くこと。水を注ぐだけでご飯に戻せる「アルファ米」やパウチ入りのお惣菜、プルトップ式の缶に入ったパンなど、最近の非常食は味や食感がグレードアップし、栄養価の高いものも豊富です。

ただ、お値段もちょっとお高め。家族全員が満足できる量を備蓄しておこうと思うとコストがかかってしまい、「出番があるか分からないし味も不明なのに…もったいないな~」なんて思ってしまうもの。
ならば、「コレならぜひ買っておきたい」と思える商品に巡り合えばいい!キャンプやハイキングは非常食を味見するのにちょうどいい機会です。

そこで今回、我が家の非常持出袋の中にあった、消費期限が近づいている「アルファ米」を実食。
水は約60分で、お湯だと約15分でふっくらご飯になります。
「お腹すいた~」と子どもたちが騒ぐので、待ち時間を短縮できるお湯でトライ!お湯を沸かすには、ガスコンロガスボンベ、そしてやかんが必要です。

お湯はカップ麺に注ぐ用やレトルト惣菜の温め用、パッククッキングなど料理全般に使える他にも、温かい飲み物や殺菌・洗浄…と広く必要なので、コンロ&ボンベは確実に備えたいアイテムです。
なお、ガスボンベは1人あたり1週間で6本程度必要なんだとか!ということは、4人家族の場合は24本という計算です。これには驚き、我が家も至急買い足しました。

お湯を注いで15分後、アルファ米は見事に柔らかいホカホカご飯に!

さて、お湯を注いで15分後、アルファ米は見事に柔らかいホカホカご飯に!
「んーっ。美味しい♡」
子どもたちもあっという間に完食するほどのお味です。

アルファ米は白米をはじめドライカレーやピラフ、おこわやおかゆなど様々な種類がありますが、全体的に薄味のため普段の食事や好みによっては物足りないと感じる人もいるかも…?子どもや年配者が気に入る種類をあらかじめ把握しておくのがベターです。

即席麺は水でもOK

約4年前、警視庁警備部災害対策課がTwitterに投稿してバズった「カップ麺は水でも作れます」
試そうにも普段はなかなか余裕もありませんが、防災キャンプだからこその大実験!とトライするのもありです。

即席麺は水でもOK

水を注いで辛抱強く待つこと20分。確かに麺が柔らかくなりました

「ちょっと冷たいけど気にならないよ」
「めっちゃ、うまーーーっ!」
子ども達は味もだいぶ気に入ったようです。

今回は具なし・調味粉なしの味付き袋麺で試しましたが、粉末は入れすぎると味が濃くなり喉が渇いてしまうため1/3くらいでも十分。また、カップ麺でかやくや粉末スープが添付されている場合は、先に入れてから水を注ぎます。

避難生活ではおやつも大事!

長引く被災生活では、不便の連続でストレスも増大。そんな時には嗜好品だって大事な食事です!

以前から乾パンやビスケットはありましたが、非常用おやつも進化しています。
喉越しのよいゼリー、腹持ちする羊羹、甘くておいしいお餅…常温保存がきくおやつがたくさん!
普段から好んで食べているチョコレートやキャンディなどを携行しておくのも防災の備えです。

節水ポイント

食事をお皿にのせる場合は、食品用ラップをお皿に敷いてカバーするのが◎。ラップを取り替えることで洗わずに済み、節水にもつながります。
新聞紙牛乳パックで食器を作ったりペットボトルをカットして使うのも手
さらに、使い捨て手袋をはめれば、手洗いの回数も減らせますね。

食べることは生きること

避難生活で空腹状態に陥ると、ただでさえ心身が弱っているのに、体調やストレス状態が悪化することも…。
好きなものを食べることできっと力が湧いてくるはず。
命をつなぐためにも、非常食やインスタントは必ず家族の人数×5~7日分は備蓄しておきたいものです。

もちろん、水の備蓄もお忘れなく!
水は1人あたり1日3ℓは必要ですよ~!!

【後編】では、照明や睡眠などに関する豆知識をご紹介します。

この記事を書いた人